ぶろぐ 灯香のいいわけいっぱい

Tuesday. 06 July 2021

講師歴20年の私が伝えたい占い講師に必要なこと

占い師になってしばらく経つと、
「私にも占いを教えてください!」と頼まれたりします。

たとえデビューしてまだ3ヶ月でも、お客様は知りません。
自分を占ってくれる立派な「占いの先生」だし、
その占いについてはなんでも知っているはずなんです。

さて、その申し出を、断るべきか、それとも受けるべきか!?
ちょっと自己診断してみましょう。

 


🔲 自分の占いの「技術」に対して、自信ある
(カードシャッフルが綺麗、でもいいからさ)

🔲 千人程度は占った(千回ではなく)
(1日10名を月に4回で2年ほど)

🔲 自分の扱う占術に関する本を10冊以上読んでいる
(できれば20冊を目指したい)。


上の3つがすべてクリアなら、大丈夫!
自信を持って教えても問題はないでしょう。

2つチェックが入った人は大丈夫かもしれないけど、
チェックが入らなかったところは、頑張ってみて。

1つあるいは1つもチェックが入らなかった人は・・・、
この3つを満たす方向で頑張りましょう。

 

 

人に教えるということは、実は自分が一番学ぶです。
調べて、咀嚼して、自分の知識として落とし込むのは、
大変だけど、とても有意義。
だからぜひ、「教える」ということに踏み出してほしい。

でも、踏み出しても、次の4点にはいつまでも気をつけてほしいなぁ。

 

①「弟子」扱いしないこと

10年前ならまだしも、今の生徒さんはそういう感覚を持っていません。
むしろ、教える側が、その意識を持つ場合があります。

この感覚をもつと、次のような弊害が起こりがち。


  • 「弟子」と思うと、丁寧に教えにくくなる
    (自分で気がつけ、という姿勢になる)。
  • 教えることに対して、金銭感覚が揺らぐ
    (無料で教えちゃったりする)
  • その人との間にトラブルが多くなる
    (上下を作ってしまうと、プライドが邪魔になってきます)

ね、良いことないでしょ?

 

②それなりの資料が作れること

生徒さんは、何も資料がないと講師の言葉をメモをすることになります。
メモしている間、講師が話していることは、実はほとんど頭に入っていかないのです。聞いているのですが、こぼれ落ちます。

それは、メモするのも言葉を聞くのも、同じ左脳(右利きの場合)を使うから。だから、メモを少しでも減らすようにするのが、講師の責任です。

どうしても資料を用意できない場合は、市販の本を使うのも手。
だけど、自分が書いた本でない場合は、誰の本を使うのか、その内容についての著作権はどうするのか、など何かと不便や問題が起こりがち。
著者と知り合いで、簡単に「使わせてね!」って言えるならいいのですけれど。

だから、お渡しする資料は手作りがベスト。

手書きだって良いんです。
POPみたいに四角や丸描いて、絵を貼って。
余白をいっぱい作れば、書き込めるノート風に。

でも、できればワードやパワーポイント、インデザインなどで作ってほしい。
占い活動で、将来は講師をメインしたい場合は、
このレベルは当たり前と思っていただきたい。

そして、複数のソフトを使いこなせるあなたは、
ぜひ、パワーポイントを選んでください
生徒さんがたった一人であっても、
あなたが上手な教え方をしていれば、きっと生徒さんは増えていきます。

やがてマンツーマンの指導から、複数人に教えるタイミングがやってくるでしょう。
そのときに、資料がパワーポイントで作ってあったら、
スライドとしてプロジェクターに映し出せます。
zoomで画面共有してみんなに見てもらえます。
そのままPDFにして、資料にもなります。

 

 

灯香は、過去の仕事の関係で、資料作りは得意です。

初め、占い資料をワードで統一して作っていたのですが、
4年ほど前からいきなり企業、カルチャーセンター、占い塾などに広がって、
さらにコロナでzoomレッスンも多くなり、
否応なく、パワーポイントに移行することになりました。

これから自分で教えるための資料やテキストを作ろうと思っている方は、
将来万能なパワーポイントを、初めの一歩に選んでみてはいかがでしょうか?

そして、生徒さんに資料を渡すもう一つのメリットは、
そこにあなたのお名前と連絡先を記入できること。
レッスンが終わっても、鑑定につながったり、次のレッスンにつながったりしていきます。

 

③惜しまないこと

何を惜しむ? 労力と知識です

どこで教えてますか?

自分が住む街に、呼びつけていませんか?
その姿勢は、あなたの「高すぎるプライド」や逆に「臆病で自分の陣地から出ると怖い」、といったそんな姿勢となって伝わります。

もちろん、自宅やそのそばに、素敵な空間をお持ちなら大丈夫。
でも、カフェや貸し会議室などを使用する場合は、
自分に便利、でなはく、生徒さんに便利、そんな場所を選びましょう。

だって、お弟子さんじゃなくて、生徒さん(お客様)なんですから。
ほら、家を出て、歩いて、電車にのって!

 

知識の出し惜しみをしてませんか?

知識を出し惜しみする根源には、
「この生徒が、自分を越える占い師になるのは嫌だ」
という恐れの感情があります。

生徒のほうが知識が上になると、「プライドが傷つく」だけではなく、「生徒ではなくなってしまう=レッスンが終わる=収入が減る」という図式も浮かび上がります。

でもね、あなたがさらに知識を増やせばいいんですよ。
そうやすやすと、先を歩いている人(あなた)に、後進(生徒さん)は追いつけないものです。怖がらないで。

それにね、その知識を、あなたはどうやって手に入れたのでしょうか?
あなたが発明・発見・創作したものだったら、さっさとそれに名前をつけて、高く売りましょう。

でも、あなたも誰かから教わった知識、本を読んで仕入れた知識だったら、どんどん生徒さんに渡してしまいましょう。もともとあなたのものじゃない。

 

資料、見直してますか?

一度作った資料、ずっと同じ? 一人ひとりの生徒さんに合わせて、その度に作り直しましょう。その都度、チェックしましょう。そうするとね、あなたのレッスンがどんどん良くなるのよ。
灯香が作った10年前のテキスト・・・・もう使えない。ツメが甘すぎて。

楽をしない占い講師は、講師としての成長が早いと思っています。

 

④学び続けること

20年前、占いの講師として毎日添削したり、テキスト作ったり、そんな毎日を送っていました。その頃は、パワーストーンがまだ珍しくて、ルノルマンカードの遣い手はほとんど存在してませんでした。マルセイユタロットもあったけど、少なくとも私の周りには誰も学びたい人はいなかった。

10年前、癒しとかスピリチュアルとかが、占いの世界が微妙に混じり合ってきました。オラクルカードもこの頃急に広まってきましたねぇ。

こんなふうに、占いの世界はどんどん変わります。ファッション業界ほどではないけれど、意外とスピードは早いです。

また、例えばウエイト版のタロットでも、いろいろな本が途絶えることなく出版されています。

あなたが教える人は、そんな本を読んでいたりします。
人に教えるなら、プロ向けの本だけでなく、「生徒さんレベル」の本を読むことも大切。「この知識から教えるんだ」とか「あの技術が書いてないから、みんな勘違いするんだ」とか、レベルが高いあなただからこそ、あなたへの学びがたくさんあるでしょう。

 

最後に知っておいてほしいことがもう1つ。今度はちょっと逆の立場から。

もし、あなたに先生がいたら、あなたが他の誰かにその占術を教えることを、その先生は心のどこかで良しとしていません。私みたいに、「教えると学べるから、どんどん教えよう!」と考えるのは、まだ少数派です。特に自分とあなたを「師弟関係」と考える先生は、快く思わない方が多いですよ。

私が占い始めた大昔は、お弟子さんが誰かに教えるときは、「師匠の許可」をもらうのが当たり前のことでした。占者名ですら、その先生につけていただきました。これが、「一人前」になった証拠でもありましたね。

つまり、自分で自分の占者名前つけられなかったのです。
私より20ほど年上のある先生は、ご自身の占者名を師匠に命名いただいたので、気に入ってないのに変えられず我慢してました。そして、そのお師匠様が亡くなって、初めて、自分らしい、自分が好きな占者名に改名できたのです。

だからもし、あなたが占い講師の機会をてにしたら その占術をあなたに教えてくれた先生に、ちょっとご挨拶したほうが・・いいかもしれません。笑

占い講師になるときだけじゃなく、初めて占いの館に出る、占い関係のビジネスを始める、などのときも、挨拶したほうがいいかもしれない。
これを忘れて師匠が怒り、その周りの人たちを一気に敵に回した占い師さんを存じてます。

・・・・・・・・・

さて、ここ10年くらいの間のデバイスやアプリ、SNSの広がりで、自由に学び、自由に教えるようになりましたよ。

占者名だって、姓名判断アプリを使って、自分であれでもない、これでもない、と考えるのは楽しい。

私は素敵なことだと思っています。自分を磨く機会が早いうちからたくさんあって、修行ではなく楽しい、というスタンスで占うことができますし。

講師・先生として教える機会を手に入れたら、感謝の心を持って、思いっきり教えることにエネルギーを使ってほしいなぁ。と、思ったりなんかしてます。

 

追伸:今まで私が教えた占術をこれから他の人に教えようと思っているあなた! 挨拶不要です! 私が作った資料を丸パクリはちょっと悲しいけれど(自分で自分らしくアレンジしてほしいの)、でも、どんどん教えてくださいませな。


 

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